酵素で断食する前のあなたの知らない効果と注意点@

酵素ドリンクの断食は効果絶大!

酵素ダイエットを実践する者にとっては毒中の毒。なのになのに、私の身体は、「食べる」といっているのだ。どうにもとまらない明日の朝、体重計がどんな数字を指すのか。「山田ちゃん、1キロー万部よ」『笑う出産』を売りまくった友人、漫画家のまついなつきからの助言も頭をよぎる。まついさん曰く、ダイエット本の売れ行きは、1キロ減で1万部増。体重が減れば減るど、本は売れるという計算だ。わかっている、わかっちゃいるのだが、もう誰も私をとめることはできない。酵素ダイエットのロールパンにマヨネーズで和えたツナをはさみ、トキノのりをチーズで巻いてバクバク食べる。気持ちは既に、″毒を食らわば皿まで″に達しているのだが、酵素ダイエット作のパンやのりと一緒にして、なんとか体重がそのままでいてくれないものだろうかと頭の隅で考えている自分が悲しい。あ あもちろん、パンにはさもうが、のりを入れようが毒は毒である。鳴呼。食べ放題の店に行き、元をとろうとするあまりに、お刺身やてんぷらやデザートをお腹いっぱい食べてしまい、あとで、〈あれは、なんだったんだろう〉と、なんとも味気なく、情けない気持ちになるのと似ている。ダイエット中、大して美味しくもないものをたらふく食べてしまった日の後悔たるや、先にたたずとはいえ、〈私って、なんてダメな女なんだろう〉ぐらいでは、きかないほどの大きさである。この本を書くと決まった日、私は、キッチンの引き出しに全社分揃っていた酵素ドリンクのメニューを捨てた。お中元やお歳暮にいただいた佃煮セットやお茶漬セット、パスタ、クッキー、缶詰の類い、そして冷蔵庫の隅に眠る毒という毒をすべて処分した。

 

 

私が飲んでいる酵素ドリンクはお姫様酵素

 

夜中、ラーメンを食べたくなったら、恵比寿までクルマを飛ばし、『酵素ドリンク』で1時間マッサージをしてもらい、『香月』の明かりが消えているのを確認して帰宅した。酵素ダイエットを完壁に実行したかったら、まずはこのように環境を整えることだ。しかし、ドカ食いというのは、自分の意思と関係なく働く自律神経の狂いにほかならない。まず、やるべきことは、その神経を静めてやることで、たくさん食べたからといって吐いたり下剤を飲むことではない。どうしても口寂しくて、お腹がクークー鳴って眠れない、というときには、トキノの黒蜜ようかんか、トキノあめを2粒食べるようにしている。自然の甘さが気持ちを静めてくれて、ゆっくり眠ることができる。そのあとは歯をちゃんと磨くこと。そのとき、洗面所の鏡は、「食べなかったこと、オメデトウ」といってくれるハズだ。r′ 6あと少しだというのにあらゆる媒体で、ダイエット中、ダイエット中と書きまくり、いいまくったお陰で、近ごろは、「いつも、ご飯に誘おうと思うんだけど、酵素ドリンク、ダイエットしてるじゃない。だから電話しなかったのよぉ」とか、「待ち合わせ、喫茶店で悪かったかしら。でも、ダイエット中だもんね、パーッと飲むのは、もうちょっと先にしましょうね」といってくださる方が増えた。〈ダイエットは、なるべく多くの人の前で宣言すること〉という酵素ダイエットの言葉は本当である。しかし、それに反して、私のダイエットは、目標体重まで、あと6キロまできたところで暗礁に乗り上げている。r′ ′以前、体重の減りがストップしてしまったときのように、モドキになっているわけではない。いままででいちばん、きちんと実行しているのが、いまかもしれないぐらいなのだ。どうして私が、こんなにも頑張っているか、理由は2つある。ひとつめは、私が大デブから、ふつうのデプになったことで、以前は、まったく気にならなかったボンレスハムのような二の腕や、つかむと電話帳ほどの厚さになる三段腹、走るとタップンタツプン揺れる太股などが、気になって気になって、どうしようもなくなったことだ。大デブ時代は、ウエストがオールゴムのロングスカートにダボッとしたニットしか着ることができなかったのに、n号の服は無理なく入るようになり、着られる服が増えた私。今度は、〈その洋服をキレイに着ること〉に目標が変わったのだ。それにともなって、先に述べた、各パーツが目立ってきた。私は、酵素ダイエットからの破門を覚悟で、こっそりとダイエット特集に出ていた。〈2週間で効果のでるストレッチ体操〉やら、『習った〈家で簡単にできる顔やせエクササイズ〉と〈脚やせマッサージ〉、それに、通販会社の二光からいただいた〈ゆりっこ〉で、金魚運動まではじめた。拒食症になる人の気持ちが、ほんの少しだけわかったような気がした。見た日には、ほとんど太っていない女のコが、ある日、友達にいわれた、「ちょっと太ったんじゃない?」の一言がきっかけとなって、頭の中が、痩せなきゃ、痩せなきゃ……でいっぱいになる。少し痩せたとしても、もっと痩せなきゃ、もっと痩せなきゃとハードルがどんどん高くなり、やがて、文字通り、病的に食べることを拒むようになる、それが拒食症である。「太った」とか「太っている」というコトバは、子供の頃からいわれ慣れているので、1回や2回いわれたぐらいではへとも感じないし、それまでもっぱら、キョショクのキョが拒むではなく、巨大の巨だった私は、生まれて初めて〈美のハードルに終わりはない〉ことを身をもって理解した。

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